ブログ一般歯科
日常生活の中で口が開かない、顎が痛い、顎の関節で音が鳴るといった症状に悩まされている場合は、顎関節症が疑われます。
そのまま放置すると、口腔周囲だけでなく、首や肩、頭にまで症状が現れることもあるため要注意です。
早急に歯科を受診しましょう。歯医者さんは顎関節症の治療も行うことができます。
今回はそんな顎関節症の症状や原因、治療法についてわかりやすく解説します。
顎関節症とは、顎関節およびその周囲の筋肉に過剰な負担がかかることで発症する病気です。顎関節症では主に以下のような症状が認められます。
顎関節やその周囲の筋肉に炎症が生じると、口を開けた時に痛みを感じるようになります。
口を開け閉めした時に顎関節がカクカク鳴る症状を「クリック音」といいます。これは顎関節に存在する関節円板がずれている証拠です。ジャリジャリと鳴る音は「クレピタス音」と呼び、クリック音同様、関節円板等に異常が生じていることを意味します。
口が開かない、あるいは開きにくいという症状も顎関節症によく見られます。顎関節の変形や周囲組織の異常が原因となっています。
意外に思われるかもしれませんが、顎関節では頭痛や肩こり、めまいといった全身症状が認められることもあります。顎の関節やその周囲の筋肉は、頭や首、肩とも連携して運動するため、そのどこかに異常があると悪影響が広範囲に及ぶのです。原因がわからない頭痛や肩こり、耳鳴りなどに悩まされている場合は、顎関節症が背景に潜んでいる可能性も十分に考えられます。また、顎関節症は歯痛の原因となることもあるため要注意です。
顎関節症は、以下に挙げる習癖や口腔内の異常、誤った生活習慣などによって引き起こされます。ひとつの要因ではなく、複数が組み合わさって顎関節症を発症するケースが多いです。
顎関節症の原因として最も多いのが「歯ぎしり・食いしばり」といった悪習癖です。専門的には「ブラキシズム」と呼ばれるもので、上下の歯列に過剰な圧力がかかります。いずれも無意識のうちに行っていることが多く、ご自身では改善しにくい要因といえます。
歯並び、嚙み合わせに異常があると、顎関節に過剰な負担がかかります。顎関節はそしゃく運動の支点となるからです。
ストレスを受けやすい生活を送っている人は、顎関節症を発症しやすいです。これはストレスによって歯ぎしりや食いしばりなどが誘発されやすくなるためです。ストレスを受けやすくても、その都度解消できる生活を送っていれば問題ありません。
交通事故による外傷などで顎関節周囲に強い衝撃が加わると、顎関節症を発症することがあります。口を開けると顎が痛い、口が開かないといった症状が外傷を境に現れるため、比較的原因を突き止めやすいです。もちろん、外傷を負ってしばらくしてから顎関節症を発症することもあります。
顎関節症が疑われる場合、どの診療科を受診したら良いか迷ってしまうことかと思います。そんな時はまず歯科を受診しましょう。歯科では以下に挙げる方法で顎関節症を治療することができます。
顎関節症の治療として最もポピュラーなのは「スプリント療法」です。ナイトガードと呼ばれる特殊なマウスピースを装着して、顎関節症の症状を和らげます。就寝中に装着することから、このような名前が付けられています。顎関節をリラックスさせることができるだけでなく、歯の摩耗を予防し、歯周組織・顎関節への負担を大きく減少させることが可能です。
顎関節症は、その周囲の筋肉のこわばりなどによって症状が悪化しやすいです。そのため、顎関節周囲の筋肉へのマッサージは、症状の緩和に有効であることが多いです。
顎関節症の原因となっている歯ぎしり・食いしばり、ストレスをため込みやすい生活習慣を改善しましょう。
歯並び・嚙み合わせの改善は、歯科でなければ行えません。ケースによっては矯正治療が必要となります。
このように、顎関節症は放置すると全身症状まで現れかねない病気ですので、放置しないことが大切です。日常生活に支障をきたすような症状が認められたら、まず当院までご相談ください。当院であれば、患者さんのお口の状態を精密に診査した上で、適した処置法・治療法をご提案できます。
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