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インプラント/ブログ

インプラント治療の可能性を広げるサイナスリフト手術とは?

インプラント治療は、歯の欠損を補うための方法として、近年では広く知られています。しかし、上顎後方の骨量が不足している場合、このインプラント治療が適応外となる可能性が高いとされています。
そんなときに有効なのが、「サイナスリフト手術」です。本記事では、このサイナスリフト手術の概要やメリット、手術の流れについて詳しく解説していきます。骨の厚みや量でインプラントを断られた経験がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

サイナスリフトとは

サイナスリフトは、主にインプラント治療の際に、骨の量、または厚みが不足している症例において行われる、補助的な手術の一種です。
本来、歯は失われてしまうと、その歯を支えていた骨は、今まで受けていた物理的な刺激が加わらなくなることから、自身で不要と判断し徐々に骨量が減少していきます。
このような理由から骨が減少してしまうと、十分な骨が必要なインプラント治療ができなくなってしまうのです。サイナスリフトは、このようなケースや元々骨の厚みが薄い方に適した、上顎の骨を補填する治療法になります。
このサイナスリフトでは、上顎の後ろ側に位置する上顎洞(サイナス)の底部を持ち上げ、その空間に骨補填材(人工骨など)を挿入します。挿入された骨補填材は、周囲の骨と結合して新たな骨が形成され、これにより、骨の密度や量が不足している場合でも安定したインプラント治療が可能になるのです。
手術後は、骨が十分に癒合するまで数か月かかることが一般的です。その後、骨が安定したら通常と同じようにインプラント治療に進む流れが一般的ではありますが、骨の状態によっては、サイナスリフトと同時にインプラントを埋入することもあるため、患者様の状態によって流れや治療期間は異なります。

 

サイナスリフトのメリット・デメリット

メリット

○骨量の不足を解消できる
サイナスリフトは、主に上顎の骨が不足している場合に有効な治療です。手術において、上顎洞の底部に骨移植を行うことで、インプラントを埋め込むための十分な骨量を確保できます。よって、骨不足によってインプラント治療が難しいと診断された患者様でも、入れ歯やブリッジだけでなく、より自然な見た目のインプラントも治療の選択肢として考えられる点が、サイナスリフトの大きなメリットと言えるでしょう。

○安定性の向上
インプラント治療の成功には、骨とインプラントがしっかりと結合することで得られる安定性が不可欠です。サイナスリフトは、手術で骨量が増加することで、インプラントがよりしっかりと骨と結合しやすくなります。その結果、治療の成功率が高まり、患者様が安心して長期間にわたり使用できるインプラント治療につながりやすくなるのです。

○複数のインプラント治療にも対応
サイナスリフトは、隣接する複数本の歯を治療する際にも有効です。通常、インプラントを埋め込む穴から骨造成を行う「ソケットリフト」と呼ばれる骨造成治療では、インプラントの本数分の施術が必要です。しかし、サイナスリフトは上顎洞に直接アプローチするため、一度に広い範囲の骨造成が可能であり、隣接する複数本のインプラント治療を行うケースに適しています。

 

デメリット

○治療期間が長くなる
サイナスリフト手術後は、骨が十分に癒合するのを待つ必要があります。この期間中は、治療を次のステップへ進めることができなくなるため、通常のインプラント治療よりも治療期間が長くなってしまう点が、サイナスリフトの大きなデメリットと言えるでしょう。
また、専門的な知識と技術を要するため、信頼できる適切な歯科医院を選択しなければいけない点も、患者様にとってのデメリットとなり得ます。

○治療費が高くなる
サイナスリフト手術を行う場合、インプラント治療に加え、骨補填材や追加の手術費用がかかるため、通常のインプラント治療よりも費用が高くなります。サイナスリフトはインプラント治療と同じく、保険が適用されないことから、治療を行う場合には必ず治療費用の詳細を理解し、予算を考慮した上で治療を受けましょう。

 

サイナスリフトの流れ

STEP1:検査や治療計画の立案

サイナスリフトは、比較的安全な手術ではあるものの、侵襲性が高く外科手術であるため、事前の検査が欠かせません。レントゲンやCTスキャンなどの画像診断を行い、上顎洞の位置や骨量、周囲組織の状態を詳しく検査します。
手術の適応と判断された場合には、これらのデータをもとに、歯科医師による治療計画の立案が行われます。手術のタイミングや骨移植材料の選定、その後のインプラント治療に向けた目標などを、患者様の希望や状態に合わせて調整していきます。

STEP2:手術

手術の際には、一般的に局所麻酔を使用して行うため、通常術中の痛みは感じません。
サイナスリフトでは、まず歯ぐきを切って骨を露出させ、そこから骨に穴を空けていきます。その後、骨から剥離させた上顎洞粘膜を持ち上げて空間を確保し、周囲の組織や神経に損傷を与えないよう細心の注意を払いながら、その空間へ骨移植材料を挿入しますが、状態によってはこの後インプラント本体(インプラント体・フィクスチャー)を埋め込むこともあります。あとは、骨に空けた穴に蓋をし、歯ぐきを縫合して手術自体は終了です。
術後は、個人差があるものの多少の痛みが生じます。手術当日は血行の良くなる行動はできる限り避け、安静に過ごしましょう。

STEP3:インプラントの埋入(もしくは人工歯のセット)

手術後は、挿入した骨補填材が周囲の骨と結合し、新しい骨が形成されるまで待ちます。これは通常6か月前後かかることがあり、骨が安定するまで次のステップに進むことはありません。骨が十分に安定したことが確認できたら、サイナスリフトと同時にインプラントを埋め込んでいた場合は人工歯のセットを、それ以外の場合は通常のインプラント手術を行います。

 

まとめ

サイナスリフトは本来適応外とされる、骨の量が少ない方、骨の厚みが薄い方でも、インプラント治療を選択できる重要な治療法の一つです。
ただ、手術をするにあたっては、経験や知識だけでなく、ニーズに合わせた適切な治療計画を立て、安全かつ効果的に治療を進めていくことが大切です。
当院では、患者様の健康と笑顔を第一に考え、精密な検査と診断、経験豊富なスタッフによるインプラント治療を提供しています。他院で骨が不足しているという理由からインプラントを断られた方でも、まずはお気軽にご相談ください。

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